万年筆を買ってみた(6本目):ジンハオ159 万年筆は、機構的に複雑ではないので、先進国は勿論、それ以外の国々でも製造出来る。
腕時計もそうだが、製造出来る国が多いと、なかなか廃れない。
デジタルカメラの様に製造出来るメーカーが限られてしまうと、メーカーのある国以外からすれば完全に「他国の製品」になってしまい、廃れたところで惜しむ声は少ない。
腕時計や万年筆は、製造出来る国が多いので、ある国で廃れても、別の国では生き続ける。一旦廃れた国でも、また注目されれば復活する。世界中から同時期に廃れて無くなり、二度と復活しない、という事は無い。
意外な事に、中国も万年筆製造国としてはメジャーらしい。
といっても、日本や欧州とは異なり、高級筆記具は無く、日常的なレベルのものだけらしいが。
ジンハオも、中国の万年筆ブランドの一つ。
Shanghai Qiangu Stationery Co Ltd(上海千古文具有限公司)の主力ブランドらしい。
商品ラインアップは、中国らしく、海外メーカーのコピー商品が多い。
今回のジンハオ159も、コピー商品と呼べる代物。
モンブランのマイスターシュテュック149をコピーしている。
モンブランが149なら、こちらは159だ、として命名されたらしい。
見た目や大きさは、149とほぼ同じ。
149はレジン製だが、159は真鍮製とあって50gくらいあり、寧ろ149より重い。
149は、インク吸入方式がピストン吸入式という凝ったものだが、159はコンバーター式という、よりシンプルなもの。
コンバーターだから、カートリッジも使えそうだが、ジンハオがカードリッジを提供しているとは聞かないし、互換性のあるカートリッジがあるのか不明なので、実質的にコンバーターのみとなる。
コンバーターは消耗品とされるので、コンバーターもいずれ交換しなければならないだろうが、コンバーターの販売がされているという話は聞かないので、コンバーターの寿命がペンそのものの寿命となる。
価格は、送料を含めて2000円以下だった。
149の1/50。
この価格だったら、下手にコンバーターを交換しようと四苦八苦するより、ペンを丸ごと買い替えるのが得策かも。
今回、ボトルインクを購入し、コンバーターで吸引してみた。
意外とすんなりと出来た。
指先はインクだらけになってしまったが。
キャップを後ろに刺して書こうとすると、工作精度の問題かキャップがガタついて書いている最中に外れそうになるので、キャップを刺さずに使用。
キャップ無しだと極太のペン、といった感じで、重さもかなり軽減される。キャップを外した状態で使用するのが正解らしい。
ネジ山の工作精度が低いらしく、キャップを閉める際はきちんと垂直になっているのを確認した上で回さないと、斜めに入ってしまい、途中で閉められなくなる。
インクが乾燥し易い、というのも問題。
毎日使っていれば、インクがニブに補充され続けるから、問題は生じないが、暫く使っていないと、キャップをしっかり閉めていてもニブのインクが乾燥していて、書けなくなっている事も。
ペン先を水で濡らすと、また書けるようになる。水性インクならでは。
あらゆる意味で中国の製品。



左がJinhao 159、右がプラチナ3776
posted by taktak99 at 12:32|
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