2009年09月02日

本当は怖い家庭の医学:眠れなくて精神生理性不眠症

1. 本当は怖い家庭の医学:眠れなくて精神生理性不眠症

 本当は怖い家庭の医学で取り上げられたのは以下の通り:

 ……自分は退職した元サラリーマン。サラリーマン時代は仕事のストレスで眠れなかったので、退職してからは思い切り寝てやろう、と考えた。が、22時に寝床に入るものの、なかなか寝付けない。夜中も2回くらい目が覚めてしまう。昼寝が悪いのか、運動不足が悪いのか、と思って自分なりに対処してみたが、寝付けの悪さは悪化する一方。ある日、テレビで睡眠外来を紹介していた。直ちにそこを訪れると、ある装置を渡され、1週間肌身離さず持っているよう命じられた。言われた通りにした結果、病名が判明……

精神生理性不眠症だった

 精神生理性不眠症とは、不安やストレスなどがきっかけとなって一度眠れない体験をした人が、「また眠れなくなるのでは」という恐怖によって、さらなる不眠状態に陥ってしまう病。今回の患者の場合、現役サラリーマンだった頃、仕事のストレスから、なかなか寝付けないという夜を経験。それが、「また眠れなくなることへの恐怖」を呼び寄せ、慢性的な不眠状態に陥ってしまった。退職後も寝付きの悪い状態が続いたのは、仕事のストレスこそ消えても、「不眠への恐怖」が残っていたから。1日の活動量を計測する行動計を今回の患者に付けたところ、眠りについてからも常に小さく体が動いていることが判明。一晩を通して熟睡できず、「睡眠の質」が極めて悪い状態が続いていた。今回の患者は60代。一般的な60代が必要とされる睡眠時間は、およそ6時間。午前1時に就寝し、朝7時に起きれば、充分に睡眠が取れる。ところが、今回の患者は、たっぷり寝ようと、3時間も早い夜10時に就寝。当然のことながら直ぐ眠れず、3時間にわたって「眠れない」という恐怖にさらされた。更に、朝2時間も余分に寝たのも逆効果。無駄に床にいることで、ますます睡眠の質を低下させてしまった。このような「寝過ぎ」は、決して特殊なものではなく、高齢者になるほど、無駄に長時間寝床にいるという結果が出ている。




 睡眠を多く取らないと免疫力が低下するというが……。
 何事もやり過ぎは良くないらしい。(^~^;)

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2009年08月19日

本当は怖い家庭の医学:転倒で大腿骨頚部骨折

1. 本当は怖い家庭の医学:転倒で大腿骨頚部骨折

 本当は怖い家庭の医学で取り上げられたのは以下の通り:

 ……自分は田舎に住む専業主婦。3人の子供を育てていた。午前は家事、午後は隣町へ買い物。当時はスーパーなどなく、歩いて隣町まで買い物に行っていた。しかしその後、50歳になってから運転免許を取得。どこへ行くにも自動車を利用するようになり、歩かなくなった。60歳になって子供が全員独立し、友人と旅行へ行くなど、悠々自適の生活を送るように。70歳になってからは、体力が落ち、ちょっと歩くだけで疲れるようになった。ある日、道を歩いていると、水溜りがあった。飛び越えようとしたら、足が思うように動いてくれず、転倒。腰を強く打った。病院に運ばれたところ、重症と判断された……

大腿骨頚部骨折だった

 大腿骨頚部骨折とは、脚の付け根の骨が折れてしまう病。発生件数は近年上昇している。女性での発生率は、男性の3.7倍。患者の1/5はそのまま寝たきりになるとされる。今回の患者が水溜りを飛び越えられずに転倒してしまったのは、脳のイメージと筋力の差があったから。人間は目で障害物を認識すると、脳の運動野がその障害物を乗り越えるよう筋肉に指令を出す。ただ、筋力が低下している場合、脳が大きく踏み出せと指令を出しても、筋肉が指令通りに動いてくれない。今回の場合、若い頃のイメージで脳は判断し、指令を出した。しかし筋力が低下していた為思うように足が前に出ず、そのまま転倒した。この手の脳と筋力のギャップは、年を重ねると、誰にでも存在する。ただ「自分はまだまだ元気」と思い込んでいる者ほど、ギャップは大きくなり、転倒の危険性が高くなる。






 確かに、誰でも身体がイメージ通りに動いてくれないことを経験するようになるが……。
 骨折にまで至るとは。(^~^;)

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2009年08月05日

本当は怖い家庭の医学:旅行で肺血栓塞栓症、家にこもって熱中症

1. 本当は怖い家庭の医学:旅行で肺血栓塞栓症、家にこもって熱中症

 本当は怖い家庭の医学で取り上げられたのは以下の通り:

 ……自分は友人らと共に旅行に。目的地に早く到着したかった為、途中休憩を取らずに目的地まで向かった。車での移動だったので、水分の摂取は可能な限り控えた。夜は、露天風呂の温泉に浸かった後、食事で酒を飲んだ。翌日帰路についた。途中、数時間の渋滞に巻き込まれたが、自分は車内で寝て過ごしたので、特に問題はなかった。ようやく自宅前に到着。帰宅してから翌日の夜。散歩中、胸を締め付けられるような激痛が。直ぐ収まったので、特に何もしなかった。それから数日後。呼吸困難に陥った。病院で診察を受けたところ、緊急手術になった……

肺血栓塞栓症だった

 ……自分は夫を亡くしたばかりの主婦。娘が一緒に暮らさないか、と提案。しかし、一緒に暮らすのは何卒迷惑をかけるので、娘夫婦の住まいの近くにアパートを借りて住むことにした。以前暮らしていた家より狭いが、一人暮らしなので、特に問題なかった。昔からクーラーを使わない生活をしていたので、今もそのまま。暑い時は窓を開け、外からの風を入れるようにしていた。ただし、開けられる窓は一箇所だけ。引っ越してから数週間。だるさを感じるように。暑いからか、と単純に考えた。ある日、だるさを感じたので、数時間横になった。夕飯の時間になったので、起き上がろうとすると、眩暈を感じた。それから数時間後。意識不明の状態で倒れているのを発見された……

熱中症だった

 肺血栓塞栓症pulmonary thromboembolism、PTE)とは、静脈の血流が何らかの理由で滞った時にできる血栓(血の塊)が肺の動脈にまで流され、そこで詰まることで、呼吸困難や動悸を引き起こす病。最悪の場合、突然死に至る。かってはエコノミークラス症候群とも呼ばれていた。最大の特徴は健康上の問題の無い人でも発祥すること。したがって、性別・年齢に関係なく、条件が揃えば肺血栓塞栓症を発祥する。今回の患者は旅行中、長時間にわたって車の中で座り続けたことから発祥。座っている最中に膝が座席に押し付けられ、膝下の静脈が圧迫。静脈の血流が悪くなり、脹脛付近に血が溜まった。それが血栓になり、肺にまで流され、そこで詰まってしまった。一緒に旅行に行っていた仲間が肺血栓塞栓症にならなかったのは、今回の患者と違い水分を充分に取っていたから。今回の患者は水分を取らなかった上、温泉に浸かったり(汗で水分を失う)、酒を大量に飲んだり(利尿作用がある)していた。




 三時間程度じっとしただけで肺血栓塞栓症になってしまうとは……。
 自分もかなり昔だが何時間も水分を取らずに自動車で移動したことがある。危険だった、てことか?(^~^;)

 熱中症heat stroke)とは、猛暑などによる気温の上昇から体内に溜まった熱を下げられず、体温が異常上昇し、様々な障害が出る病。最悪の場合、死に至る。特に高齢者が熱中症になり易い。なぜなら、知覚神経が衰えていて、暑さや寒さを感じ難くなってしまっているから。若い者が「暑い、寒い」と感じる場所でも、その温度を自覚せずに留まってしまう。高齢者が、最も熱中症を発症し易い場所は室内。統計上は、日差しが照り付ける外より、部屋の中の方が危険。夏は日差しの強い外より、室温の方が高くなるから。特に風通しの悪い場所は、どんどん室温が上昇し、中にいる者が熱中症を発祥し易い。




 クーラーに当たり過ぎると冷房症
 クーラーを全く利用しないと熱中症
 どちらも程々に、てことか。(^~^;)

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2009年07月29日

本当は怖い家庭の医学:身体を冷やして冷房症

1. 本当は怖い家庭の医学:身体を冷やして冷房症

 本当は怖い家庭の医学で取り上げられたのは以下の通り:

 ……自分は銀行に就職したOL。仕事は予想以上に過酷。狭い部屋での勤務で、空調が稼動すると手がどうしても冷えてしまう。今のところ送風で、冷房ではないので、問題ないと考えていたが……。夏になると空調の冷房が稼動。設定温度は28度だが、寒い。が、一歩外に出ると汗でびっしょりになるほどの猛暑。冷房稼動から数週間。倦怠感に見舞われた。頭痛も感じるように。身体が冷えたからか、と思って、帰宅後は風呂で身体を温めたが、それでも頭痛を感じた。それ以降、風邪を引き易くなり、会社も辞める羽目になった……

冷房症だった

 冷房症とは、冷房が効いた環境に長時間留まることで体温を調節する自律神経の機能が乱れる病。身体が冷えるだけでなく、頭痛、肩こり、倦怠感、そして、風邪を引き易いなどの症状が現れる。今回の患者は冷房の刺激を毎日のように受け続けた事で、自律神経の機能が乱れてしまった。最大の原因は夏の温度差。人間の自律神経は、身体を夏型や冬型など、季節に応じて変化させる役割を果たしている。夏の暑さを感じるようになると、熱を体内に閉じ込めないよう、皮膚の直ぐ下の血管を拡げ、熱を逃がし易くする。逆に冬には外の寒さに熱を奪われないよう、血管を収縮させ体温を保とうとする。ただ、身体が夏型になっていても、冷房下に長時間いると、自律神経は体温を奪われないように血管を収縮させ、冬型の身体に変えようとする。一方、夏なので、当然ながら一歩外に出れば猛暑。暑さを感じた自律神経は、再び身体を夏型に戻そうとする。これを何度も繰り返すと、自律神経は次第に今の季節が夏なのか冬なのか混乱し、機能を乱してしまう。




 工場など、温度が製品の品質に影響を与える可能性のある職場なら、そこで働く職員が多少の不便を感じる室温設定は仕方ない。
 が、銀行のように室温を自由に設定できる筈のオフィス系の職場(製品を製造している訳ではない)が、その中で働く者の健康を第一に考えないでどうする、と思ってしまう。
 こういう場合、会社を訴えられないのかね。収入源に繋がっているし、治療費だってかかっているし、何より健康を害している。(^~^;)

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2009年07月22日

本当は怖い家庭の医学:夏バテと思ったら脳脊髄液減少症

1. 本当は怖い家庭の医学:夏バテと思ったら脳脊髄液減少症

 本当は怖い家庭の医学で取り上げられたのは以下の通り:

 ……自分は夏バテするので、夏はとにかく苦手。ある夏。食欲がなかなか湧かず、夜もあまり食事を取らなかった。ある日、腹部に痛みを感じるように。水分の取り過ぎか、と判断し、水分の摂取を極力控えるように。すると、腹部の痛みはなくなった。それ以降、夏でも水分を取らない夏バテ対策を実施するように。それから数年後。目の前が回転するような眩暈を感じるように。いつもの夏バテか、と考えていたが……。翌日も眩暈が。しかも頭痛や吐き気も感じるように。あちこちの病院で検査を受けたが、結果は「異常なし」。しかし、症状は悪化し、日常生活もままならなくなった。仕事も辞める羽目に。友人からある病院を紹介され、検査を受けたところ、夏バテと思っていた症状が別の病だったことが判明……

脳脊髄液減少症だった

 脳脊髄液減少症 cerebrospinal fluid hypovolemia )とは、脳脊髄液が脳脊髄液腔から漏出することで減少し、頭痛や眩暈、耳鳴り、倦怠などの症状が起こる疾患。脳脊髄液減少症は交通事故などで脊髄を損傷した時に起こる疾患と思われていたが、最近は夏バテとも関連していることが判明。脳脊髄液減少症の発症率が夏に最も多いこともこれを裏付けている。脳脊髄液減少症を、患者本人が単なる夏バテと勘違いしているケースも多い。脳脊髄液減少症は、水分不足でも起こる。人間は1日3リットルの水を必要する。食べ物から摂れる水分は1リットル程度。残りの2リットルは飲み物から摂らなければならない。今回の患者は、「夏バテ対策」として、水分の摂取を控えてしまった。その為、慢性的な脱水状態に。毎年のように夏バテになったのは、脱水状態により髄液が減ったから。脱水状態になると、普通は喉が渇く筈だが、今回の患者は喉の渇きを感じることはなかった。これは、脱水状態が慢性的になっていたから。スポーツの後など、急激な脱水状態だと、脳がそれを察して喉の渇きを感じる信号を発する。が、慢性的な脱水状態だと脳がその状態に慣れていて、信号を出さないのである。今回の患者は数年間にわたって脱水症状が続くようになり、眩暈や頭痛など様々な症状を引き起こした。




 水を毎日2リットル摂れ、とはよく言われるが……。
 下手にそれを守ろうとするとしょっちゅうトイレに行かなければならなくなりそう……。
 ちなみに、自分はそこまで水分を摂っていない。
 大丈夫かね。(^~^;)

posted by taktak99 at 22:08| Comment(1) | TrackBack(0) | 本当は怖い家庭の医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする